2022年11月15日(火)小雨交じりの天候の中、「浅草周辺の散策」に 11名が参加して開催されました。残念なことに今週唯一の雨模様の日にぶつかりましたが予定の9時半には全員吉祥寺駅に集合。幸い霧雨が降ったり止んだり程度で傘をさす時間はほとんどありませんでした。
【いざ散策開始!】
先ずはJR神田で地下鉄に乗り換え浅草へ。
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お上りさん衆?見参! |
「雷門」(提灯は高さ3.9m、幅3.3m、重さ700㎏)実は、この門は何度も火災に遭って焼失しているそうです。最後は慶應元年(1865年)12月に焼失し、昭和35年(1960年)に95年ぶりに再建されたものが現在の門です。
早速お上りさんよろしく「雷門」をバックに集合写真をパチリ。
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天龍
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金龍 |
雷門の正式名称は大提灯に「風神雷神門」と書かれているのに何故か雷門、理由は不明とのことでした。門番(?)の風神雷神の背面には平櫛田中作の天龍(男性像)・金龍(女性像)が安置されていました。
天龍・金龍の像は見落としがちですが今回はバッチリ!
仲見世を通って五重塔を左手に新奥山に足を運んだ。
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仲見世→
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五重塔
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ここには元禄時代の歌人で浅草在住だった「戸田茂睡」の墓、作家クラブが建てた半七捕物帳に出てくる「半七」の碑(横に中国の霊獣“青蛙神像(せいあじんぞう)”がある)や喜劇人の碑・映画弁士塚などがありました。
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半七塚碑 |
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青蛙神像
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薬師堂・都指定旧跡の六地蔵石燈籠・都内最古の石橋などを見ながら本堂へ向かい、お参りをいたしました。
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薬師堂 |
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六地蔵石燈籠 |
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都内最古の石橋
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浅草寺のお隣は三社祭で有名な「浅草神社(三社明神)」です。
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夫婦狛犬 |
ここは浅草寺のご本尊の観音様を隅田川から引上げた漁師兄弟・観音様をお祀りした土地の長老の三者が郷土神として祀られています。境内には数多く有名人の句碑・石碑や夫婦狛犬の像がありました。また当日は七五三のお祝いの日に当たったので着飾った子供ずれが多くいました。
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被官稲荷神社 |
引き続き浅草神社の奥にあり新門辰五郎が勧請した被官稲荷神社をお参りしました。お稲荷様は食料(稲)の生育を守る神様で、御饌神(みけつかみ)の文字に狐の古語「けつね」を使い「御狐神(みけつかみ)」と記したことから狐が祀られているそうです。
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二天門(重要文化財) |
二天門(重要文化財)をくぐり「姥ヶ池跡」と「助六の碑」がある花川戸公園へ向かいます。
ここには隅田川まで通じる大きな池がありましたが明治期に埋め立てられてしまい今では人工の庭池です。
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姥ヶ池跡 |
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助六歌碑 |
しかし、ここには旅人を殺して金品を盗んでいた恐ろしい老婆(浅茅が原の鬼婆)を観音様が法力で改心させるという怖い伝説があります。また九世市川団十郎が恩人のために建てた助六の碑があります。
【昼食】
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昼食中の皆さん |
ここで予定より早めの昼食です。今回は韓国料理の「だいにんぐ彩」です。「石焼ビビンバ+カルビスープ付き」が大人気でした。体が温まります。
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石焼ビビンバ+カルビスープ付き |
【散策再開!】
隅田川の土手を歩いて待乳山聖天(まつちやましょうてん)に向かいます。
途中「桜秋子」・「子規」・滝廉太郎の「花」などの碑がありました。
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桜秋子 |
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子規
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花
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10m程の小高い丘に上にある二股大根と巾着がお印の待乳山聖天は本龍院が正式名称で浅草寺の支院の一つです。
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本龍院(待乳山聖天) |
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本龍院(待乳山聖天)境内 |
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お印(二股大根と巾着) |
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お下がり大根
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大根が身体健全・夫婦和合を巾着が商売繁盛の功徳を現しているとのことです。特に大根は心身を清浄にする聖天さまの「おはたらき(ご利益)」を現すものとして供養に欠かせない「供物」で沢山お供えされていました。
またお供えされた大根は「おさがり」として無料でお持ち帰りが出来るので皆さん早速ザックなどに頂いていました。
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「池波正太郎」の生誕地の碑 |
待乳山聖天さまの境内と言ってもよいぐらいのところにある時代小説「鬼平犯科帳」・「剣客商売」などのシリーズで有名な「池波正太郎」の生誕地の碑を見ながら縁結びで有名になっている「今戸神社」に向かいました。
若い女性が多くみられました。また今戸神社は東京にある三つの招き猫発祥の地の一つで(他の二つは世田谷の豪徳寺と新宿西落合の自性院無量寺)あり新選組の沖田総司終焉の地でもあります。
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今戸神社 |
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沖田総司終焉の地
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招き猫
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石なでネコ |
ここの招き猫は手が長く遠いものでも招き寄せられるという特徴がありました。なお2体の「石なでネコ(いざなみ・いざなぎという名前とのことです)」があり撫でると福を招き、待ち受け画面にして毎日祈ると願いが叶うとのことです。
今戸神社で台東区を終了、桜橋(X形の橋)を渡って墨田区へ向かいます。
長命寺の桜餅を買うならXの交差点を左へ、買わないなら右に、どちらにしますと聞くと「左!との声」全員そろって長命寺脇の「やまもと」へ向かいお土産購入。美味しい桜餅ですよ。
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長命寺 桜もち 山本や |
三囲神社(みめぐりじんじゃ)に向かって見番(けんばん)通りを進む。ここでは珍しい3本足の鳥居が井戸を囲んでいます。三井家が江戸進出するとその守護神として崇められ現在も崇められている神社です。
宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)が祀られているので稲荷神社でもあります。
池袋の三越にあったライオン像が寄贈されていました。
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三柱鳥居 |
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ライオン像
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三囲神社 |
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参考:葛飾北斎版画 「三囲 牛御前両社の図」 |
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鬼平情景 |
牛嶋神社に向かいます。貞観2年(860年)に最澄の弟子慈覚大師円仁が創建したといわれており明治以前は「牛御前社」と呼ばれ本所の総鎮守であったとのことです。
境内には「撫で牛」があり自分の悪い処と同じ場所を撫でると病気が治るとされており皆さん盛んに撫でておりました。誰がどこを撫でたかは内緒です。
(注:皆さん「撫で」に全集中のため撮影できず?そのため別日撮影の「撫で牛」掲載)
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撫で牛(参考:別日に撮影)注 |
なお本殿前の鳥居は三つの鳥居が合わさったような珍しい形をしていました。
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牛嶋神社 三輪(みわ)鳥居 |
牛嶋神社をお参りした後は水戸徳川家の庭園であった隅田公園をブラブラと横切ってアサヒビールの建物とスカイツリーの姿が重なる名所でもある吾妻橋を渡り帰路につきました。
お疲れ様でした!
文:散策の会会員 梅川芳宏(1962法)